警視庁組織犯罪対策4課は10日、2003年1月に群馬県前橋市のスナックで客ら4人が死亡した拳銃乱射事件で死刑判決が確定した、元指定暴力団・住吉会系十三代目幸平一家傘下「矢野睦会」会長・矢野治死刑囚(68)が、ほかの男性2人の殺害を告白した事件で、矢野死刑囚を殺人容疑で逮捕した。確定死刑囚が逮捕されるのは異例。

警視庁本部
矢野死刑囚は1998年4月8日ごろに東京都豊島区の組事務所で、顔見知りだった不動産会社経営・斎藤衛さん(当時49)=東京都新宿区=を何らかの方法で殺害したとしている。斎藤さんは同月5日に東京都内で商談をした後、行方不明になっていた。調べに対し、矢野死刑囚は「今の段階では黙秘します」と供述している。
矢野容疑者は2003年の前橋スナック拳銃乱射事件で4人を射殺した罪などで死刑判決が確定している。死刑判決が確定後の2014年9月、弁護人を通じて警視庁目白署に、「斎藤さんに貸した8600万円が返済されず絞殺した」「斎藤さんの首を絞めて殺害し、知人に遺体を遺棄するよう頼んだ」などとする文書を送付していた。その後、同課が2016年11月に埼玉県ときがわ町の山林を捜索し、白骨化した斎藤さんの遺体を発見した。
矢野容疑者は上申書の提出後、任意の事情聴取に「何もなかったことにしてくれ」と態度を変えていたが、同課は事件の解明には取り調べで供述を得ることが必要と判断し、逮捕に踏み切った。