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広域強盗事件「ルフィ」グループのリクルーター・小島智信被告に懲役20年の判決

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 東京地裁(板津正道裁判長)で23日、「ルフィ」などと名乗る指示役らのグループによる一連の強盗事件で、実行役を勧誘するリクルーターとして、強盗致傷幇助罪などに問われているグループ幹部・小島智信被告(47)の判決公判が開かれ、「新しいタイプの重大犯罪で、厳しい処罰が必要だ」として懲役20年(求刑・懲役23年)の判決を言い渡した。

小島智信被告(2023年2月)

小島智信被告(2023年2月)

 フィリピンを拠点とした特殊詐欺グループ幹部の小島被告は、2022年に「ルフィ」と名乗っていた今村磨人被告(41)=強盗致死罪などで起訴=の指示のもと、2022年10月~12月に発生した東京都中野区の強盗致傷事件や、東京都稲城市の強盗事件など起きた3つの事件で、SNSや闇バイト業者を通じて募集した実行役を、他の幹部に紹介したとされる。

 これまでの裁判で、小島被告は起訴内容をいずれも認めていたが、弁護側は、小島被告は強盗計画の詳細は聞かされておらず、「(実行役の)応募者を別の幹部につなぐ連絡役にすぎない」「関与は限定的で強盗組織での存在は大きくなかった」として、懲役11年が妥当だと主張していた。

 板津裁判長は判決で、「被告は闇バイトに応募してきた人を実行役として複数回紹介した。指示役が事件を連続的に敢行するためには、実行役の継続的な確保が必要であり、小島被告が果たした役割は非常に重要」と指摘、「あたかも普通の仕事をするような感覚で、常習的・職業的に事件に関与し、被害者だけでなく、多くの犯罪者も生み続けた」と厳しく非難し、「強盗の情報を事前に詳しく知らされていなかったことを踏まえても、刑事責任は相当重い」として、小島被告に懲役20年を言い渡した。

 一連の事件を巡り、グループの幹部に判決が言い渡されたのは初となる。

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