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東京地裁(板津正道裁判長)で15日、「ルフィ」などと名乗る指示役らのグループによる一連の強盗事件で、実行役を勧誘するリクルーターとして、強盗致傷幇助罪などに問われているグループ幹部・小島智信被告(47)の裁判員裁判の論告求刑公判が開かれた。
小島智信被告(2023年2月)
小島被告は、2022年に「ルフィ」と名乗っていた今村磨人被告(41)=強盗致死罪などで起訴=の指示のもと、2022年10月~12月に発生した東京都中野区の強盗致傷事件や、東京都稲城市の強盗事件など起きた3つの事件で、SNSや闇バイト業者を通じて募集した実行役を、他の幹部に紹介したとして強盗傷害幇助などの罪に問われている。
検察側は、「被告は、SNSや闇バイト業者を通じて強盗の実行役を募集し、強盗事件の実現に大きな影響を与えていて、指示役に近い立場だった」と主張。その上で、「過去に例のない悪質な犯罪で、社会に大きな不安を与えた。これまでの量刑傾向を超える重い刑を科すべきだ」として、懲役23年を求刑した。
一方弁護側は、小島被告は強盗計画の詳細は聞かされておらず、「(実行役の)応募者を別の幹部につなぐ連絡役にすぎない」「関与は限定的で強盗組織での存在は大きくなかった」とし、懲役11年が妥当だと主張した。
最後に、小島被告は「たくさんの被害者を生んだことを後悔し、反省しています。申し訳ありませんでした」と謝罪した。
判決は7月23日に言い渡される予定。