特殊詐欺「受け子」グループ首謀者の稲川会系「相ノ川一家」幹部を逮捕 本部事務所を家宅捜索

　埼玉県警は２５日、埼玉県内の少年らを集めて数十人規模の特殊詐欺の「受け子」グループの首謀者とみられる、指定暴力団・稲川会系「八代目相ノ川一家」幹部・小林健司容疑者（４４）＝埼玉県熊谷市柿沼＝を詐欺容疑で逮捕し、同日、相ノ川一家の本部事務所の家宅捜索を行った。

小林健司容疑者（４４）

相ノ川一家本部を家宅捜索

　小林容疑者は仲間と共謀して今年３月４日、東京都江戸川区在住のの女性（８２）に「息子さんが会社のIDを使って５００万円を引き出していたことがわかった」「３５０万円でいいから用意して」などとウソの電話をかけ、現金３５０万円をだまし取った疑いが持たれている。

　小林容疑者は知人の男（２５）＝詐欺罪で起訴＝に「受け子」や「リクルーター」を集めるよう指示。「楽で、簡単、高収入」　などの誘い文句で闇バイトを募集し、連絡用のスマートフォンや報酬を支給するなどしていて、メンバーが検挙された場合には通話アプリなどを削除するよう指示していた。

　調べに対し小林容疑者は黙秘しているが、グループは首都圏を中心に犯行を繰り返していたとみられ、県警は相ノ川一家の組織的な関与の有無や、グループの全容解明を進めている。