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京都地裁(西川篤志裁判長)で23日、2013年に「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東隆行さん(当時72)を射殺したとして、殺人と銃刀法違反の罪に問われている特定危険指定暴力団・工藤會系「石田組」幹部・田中幸雄被告(59)の10回目の公判が開かれ、弁護側の証人として田中被告の妻が出廷した。

京都地方裁判所
田中被告は何者かと共謀して2013年12月19日午前5時45分ごろ、京都市山科区の「王将フードサービス」本社前の駐車場で、車で出勤した大東さんの腹部や胸を拳銃で撃って殺害した罪などに問われていて、裁判では直接的な証拠が無い中、「犯人性」が争点となっている。
第10回公判では被告人質問が予定されていたが、田中被告は弁護側から「答えるつもりはありませんよね」との問いに「ありません」と答え、裁判長から「一切内容を問わず、答えを拒むということでいいですか」と尋ねられ、「はい」と答えて回答を拒否する意向を示したため、裁判長は被告人質問を実施しない旨を決定。検察側が意義を申し立てたが棄却された。刑事訴訟法では被告に供述拒否権が認められている。
弁護側の証人として出廷した田中被告の妻は、事件当日について「夫に(福岡県内の)自宅からハローワークまで、車で子供と一緒に送ってもらったかもしれない」と証言した。
田中被告は2025年11月の初公判の罪状認否で、「私は決して犯人ではありません。決してが付きます」と述べ、事件への関与を否定し、弁護側も田中被告が事件当日に福岡県にいたとして無罪を主張している。妻はこの主張に沿う証言をした。
検察側は、現場で見つかったタバコの吸い殻2本から検出されたDNA型が被告のものと一致している事や、事件前日に山科区内の防犯カメラに田中被告と似た人物が写っていたこと、オートバイと同じ日に盗まれたミニバイクの盗難場面を写した防犯カメラに被告の知人名義の軽乗用車が写っていたこと、犯行に使われた盗難オートバイから、銃を撃った時に生じる物質が検出されたことなど、間接証拠を積み上げて有罪を立証する方針。
次回、11回目の裁判は論告求刑公判で6月29日に開かれる予定。