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国外に潜伏していた沖縄拠点の大規模「ヤミ金」グループ指示役ら男2人の初公判

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 那覇地裁(田邊将高裁判官)で4日、沖縄県内に活動拠点を置いた「匿名・流動型犯罪グループトクリュウ)」による大規模ヤミ金グループの指示役とされ、出資法違反の罪に問われた無職・名嘉義鷹被告(37)=住所不詳=と、メンバーの無職・仲西智大被告(30)=住所不詳=の初公判が開かれ、2人は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

那覇地方裁判所

那覇地方裁判所

 名嘉容疑者には2024年2月に逮捕状が出され、当初はカンボジアに潜伏しているとみられていたため、外務省が同年5月に旅券法に基づき旅券返納命令を出し、ベトナム当局が2人の身柄を拘束後、今年7月24日にベトナムから羽田空港へ移送中の機内で逮捕されていた。

 冒頭陳述で検察側は、2人がすでに逮捕されているメンバーらと共謀して2021年末から2023年8月までの間、交流サイト(SNS)で客を募り、債務者延べ27人から法定金利(1日当たり0・3%)を超える計約360万円の違法利息を受け取ったと指摘。

 犯行発覚を免れるため、金を貸した相手からキャッシュカードを預かって口座を取引に利用。返済が滞ると「受け子」「出し子」「運搬役」として犯行に関与させていたとされ、検察側は余罪を追起訴する方針を示した。

 このヤミ金グループはSNSなどを使って全国の客を誘客し、600人以上に計約4億円を貸しつけ、億単位の利益を得ていたとみられ、警察庁が「匿名・流動型犯罪グループトクリュウ)」と判断していた。これまでにメンバー9人が逮捕・起訴されていて、いずれも那覇地裁で有罪判決が下されている。

 このヤミ金グループの取り立ては悪質で、SNSで客を募り、返済が滞った場合は職場などに電話をかけ続ける行為を繰り返し、返済できない債務者には、ヤミ金の送金や現金の回収役を強要したり、闇バイトを持ちかけたりするケースもあり、女性の債務者は「売春して返せ」と迫られ、売春行為を強要させられたとして警察に相談したケースもあった。

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