さいたま地裁(室橋雅仁裁判長)で4日、首都圏で相次いだ「闇バイト」による強盗事件のうち、東京都国分寺市と埼玉県所沢市の事件で、実行役を担ったなどとして住居侵入、強盗致傷、詐欺の罪に問われた無職・森田梨公哉被告(26)の裁判員裁判の論告求刑公判が開かれ、検察側は森田被告に懲役17年を求刑した。

さいたま地方裁判所
検察側は論告で、国分寺の強盗事件ではハンマーとガムテープを事前に購入し、森田被告を含む男2人が女性宅(当時61)に押し入り、所沢の事件では所沢市北野新町2丁目の高齢夫婦(80代)方に森田被告を含む男4人が押し入り、物色をして金品を盗むなど、「体力、人数の差で勝った状況で、犯行態様は粗暴で危険」と指摘。「犯行の完遂に重要で必要不可欠な役割を果たした」とした。
また、このほか埼玉県三郷市、北海道札幌市、日鋳型兼新潟市で発生した3件の詐欺事件に関与し、現金受け取り役として計650万円を受け取ったとした。
2024年10月1日午前2時10分ごろに発生した所沢市の事件は、実行犯の男3人が住居侵入と強盗致傷容疑で現行犯逮捕されていて、現場近くのコンビニエンスストアには、男らが使っていたと思われる福岡県内ナンバーの乗用車や、群馬県内ナンバーのレンタカーなど車3台が見つかっていて、このうち2台は事件前日の9月30日に東京都国分寺市で発生した強盗致傷事件で使用された車両だった。
現場から逃走した森田被告は、埼玉県警が住居侵入と強盗致傷容疑で公開手配し、同月7日に新潟県内で職務質問を受けて身柄が確保された。
弁護側は、被告がSNSで副業を探していたが保証金として15万円をだまし取られたことがあり、SNSの「副業でだまし取られた人の相談に乗ります」という投稿を見つけ、荷物を運ぶ仕事を紹介され、実家の住所や自分の免許証の写真を送ったと説明。
事件の指示役と知り合って仕事内容が途中から空き巣に代わり、断ると血まみれの男性の写真が送られ、「やらないんだったらおまえも親もこんなふうにするぞ」と脅されて犯行に及んだとし、懲役10年が妥当と主張して結審した。
最終意見陳述で森田被告は「顔や名前も知らない相手を信用した認識の甘さを情けなく思う。2度とこのような犯罪に関わらないことを誓います」と述べた。判決は9日に言い渡される予定。