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大阪府警少年課は12日までに、SNSで募集した約130人の少女らを全国各地に連れ回し、売春を斡旋していたとして、「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」のリーダー・木村有亮容疑者(34)と、メンバー4人を売春防止法違反(周旋)などの容疑で逮捕、起訴した。
大阪府警察本部
木村容疑者らは2024年6月13日、SNSで募集した大阪・ミナミのグリコ看板下(通称・グリ下)に出入りする女子高生を、大阪府岸和田市内ホテルで男性2人と売春させたなどの疑いが持たれている。
その直後、メンバーの別の男らがこの女子高生を車で連れ出し、約10日間にわたって東北地方のホテルなどを転々としながら、少なくとも109人の男性に対して売春を斡旋し、計180万円以上を得たとされ、遠征中は女性たちのスケジュールを管理し、朝10時から夜10時まで休みなしで売春をさせていたという。女子高生は当時の調べに、「1日1食しか与えられず、帰りたくて仕方がなかった」と話している。
大阪府内には他にも同様に女性に売春を斡旋するグループが多数存在するとみられているが、府警は、木村容疑者らのグループが他のグループとのトラブル回避や収益確保のため、大阪府外で大規模に売春させていたとみている。
木村容疑者らのグループは、援助交際を希望する少女を「グリ下」界隈やSNSで探す「スカウト」、女性を装ってマッチングアプリなどで男性客を募る「打ち子」、少女らをラブホテルまで送迎する「運転手」など約70人規模のメンバーで分業され、約130人の少女らを全国各地に連れ回して、過酷な状況で売春させていたとみて、グループの全容解明を進めている。