兵庫県警葺合署捜査本部は3日夜、今年8月21日に指定暴力団・六代目山口組系三代目弘道会の神戸事務所前で、弘道会傘下「二代目藤島組」の加賀谷保組員(51)が銃撃を受け重傷を負った事件で、指定暴力団・神戸山口組の中核組織である「五代目山健組」組長・中田浩司容疑者(60)を殺人未遂の疑いで逮捕した。県警は中田容疑者が銃撃の実行犯とみて捜査している。
山健組組長・中田浩司容疑者(60)
事件は8月21日午後6時すぎに発生。組員が、神戸市内の組事務所に車を止めようとした際に、ヘルメット姿の黒いバイクの男に銃撃され、腹や腕などに重傷を負った。
事件当時の防犯カメラ画像
県警は事件の2日後、犯行に用いた可能性のある黒いバイクを現場の約600メートル南で押収した。さらに数日後には、乗り換えたとみられる白いバイクを、現場から約2・5キロ離れた病院駐車場で発見。その後、防犯カメラによる捜査を進め、白いバイクの男が神戸市内の山健組組長宅に入る姿を確認した。
県警はこの男と中田容疑者が同一人物であると判断。殺人未遂容疑で逮捕状を取り行方を追っていたところ、3日に大阪市内で中田容疑者を発見し逮捕した。
【追記】
2024年10月31日、神戸地裁は「被告人が犯人である可能性は高いと言えるが、別人が犯人である可能性を否定し切ることはできない」などとして、中田被告に対し無罪(求刑・懲役20年)を言い渡した。
同年11月13日、神戸地検は中田浩司組長の一審の無罪判決に対し、「判決内容に不服がある」として大阪高裁に控訴した。