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福岡地裁小倉支部が差し押さえ、強制競売を開始した特定危険指定暴力団・工藤會トップの総裁・野村悟被告(79)=市民襲撃事件で二審無期懲役判決・上告中=の親族が所有する福岡県北九州市小倉北区の土地について、1月の競売入札では応札がなく不調に終わり、売却基準価格を引き下げて11日から再入札を始めることがわかった。

福岡地方裁判所小倉支部
強制競売は、工藤會が関与した事件を巡る訴訟で、被害者側への損害賠償を命じた判決に野村被告が従わなかったことから、不動産の売却益で賠償金を回収するため債権者の被害者側が地裁小倉支部に申し立てていた。
同支部は2024年11月に競売の手続きを開始。同支部の入札公告などによると、今年1月に売却基準価格1541万円で1度目の入札が行われたが応札はなかった。
11日から始める再入札の売却基準価格は約460万円低い1079万円で、3月25日に開札され、落札されれば4月にも売却先が決定する見通し。
親族所有となっている北九州市小倉北区の駐車場などの土地のうち、今回の競売の対象となる駐車場については野村被告に所有権があった2019年に被害者側の申し立てを受け、福岡地裁が仮差し押さえを命じる決定を出していたが、2020年に野村被告の親族に信託され所有権が移転。同支部が強制競売の開始決定で改めて差し押さえていた。
野村被告は、2012年の福岡県警元警部の銃撃事件や、2014年の歯科医師刺傷事件など、自身が罪に問われた事件や、工藤會系組員が組織的に関与した事件などの被害者から複数の民事訴訟を起こされ、一部で計約8000万円の賠償を命じる判決が確定し、賠償金支払いによる和解が成立しているが、関係者によると賠償金の支払いは滞っている。
野村被告の不動産は一部が親族に信託され所有権が移転していて、信託された土地は競売の対象にならないことから賠償金支払い逃れの動きとみられ、被害者側が土地所有権移転の抹消などを求め提訴している。