今年10月に指定暴力団・浪川会本部事務所内で、持ち込んだ拳銃を組員に発砲してケガを負わせたとして、指定暴力団・道仁会傘下元組員で職業不詳・榎芳秋容疑者(63)=自称・愛知県豊橋市弥生町西豊和=が銃刀法違反(拳銃所持)の疑いで現行犯逮捕された事件で、犯行の動機について「射殺された道仁会前会長のあだ討ちをするつもりだった」と供述していることが分かった。福岡県警大牟田署は9日にも榎容疑者を殺人未遂容疑などで再逮捕する方針。

「浪川会」本部内で元道仁会傘下組員が発砲

榎容疑者は10月19日午後2時ごろ、浪川会本部事務所内で拳銃を発砲し、浪川会系組員を殺害しようとした疑いが持たれている。榎容疑者は「知り合いに会いに来た」と話した直後、組員ともみ合いになって拳銃を少なくとも2発発砲。組員は右足の指に軽傷を負った。
道仁会の大中義久こと松尾義久前会長(当時56)は2007年8月、福岡市中央区の路上で頭などを拳銃で撃たれ殺害された。この事件で2007年10月~2008年1月に浪川会の前身である九州誠道会系組幹部ら3人が殺人容疑などで逮捕され、2013年6月に道仁会と九州誠道会は「抗争終結」を宣言した。
榎容疑者はかつて道仁会の二次団体のナンバー2だったが、松尾前会長が殺害された事件当時は服役中だった。県警は榎容疑者が前会長殺害に個人的な恨みを募らせて起こした発砲事件で、組織的背景はなかったとみて調べる。