兵庫県警は21日、2017年6月に兵庫県稲美町にある指定暴力団・神戸山口組の井上邦雄組長(69)の別宅として使われている住宅に拳銃の実弾が撃ち込まれた事件で、対立抗争中の指定暴力団・六代目山口組系「四代目倉本組」傘下「二代目嵐興業」組長・中山浩容疑者(58)を銃刀法違反と建造物損壊の疑いで逮捕した。調べに対し中山容疑者は黙秘している。

兵庫県警察本部
中山容疑者は、別の倉本組系組員らと共謀して2017年6月20日未明、井上組長が「別宅」として使用していた稲美町中村の住宅に向け、拳銃で銃弾数発を発射するなどした疑いが持たれている。
倉本組は、当時井上組長がトップを兼ねていた神戸山口組系山健組と対立。2016年10月には和歌山市内の繁華街で山健組傘下「紀州連合会」会長=当時(50)=が暴行を受けて死亡し、倉本組幹部ら10人が逮捕される事件が発生していた。
県警は組織間の対立が発砲事件の背景にあるとみて調べるとともに、事件に関与した別の倉本組系組員らの行方を追っている。