備長炭の輸入装った乾燥大麻1トン（52億円相当）を押収 ベトナム国籍の男女3人を逮捕・起訴

　関東信越厚生局麻薬取締部は１３日、今年５月に海上コンテナに隠して密輸された乾燥大麻１.０４６トン（末端価格５２億円相当）を押収し、ベトナム国籍の男女３人を逮捕・起訴した事を発表した。

押収された乾燥大麻

　同部は６日までに、ベトナム・ダナン港から東京港に貨物船のコンテナに積んだ約１トンの乾燥大麻を営利目的で密輸したなどとして、自称リフォーム業・ファム・ゴック・テゥイ容疑者（５１）＝ベトナム国籍・茨城県筑西市＝を麻薬取締法違反（営利目的輸入など）の疑いで逮捕・起訴した。

　また、６月１８日にこの乾燥大麻を営利目的所持で栃木県内の資材置き場に所持していたとして、無職・グエン・チョン・ゴック容疑者（３２）＝ベトナム国籍・茨城県筑西市＝と、ファム・フー・ドゥック容疑者（２８）＝ベトナム国籍・埼玉県伊奈町＝の男２人も同法違反容疑で逮捕・起訴されている。

備長炭の輸入装った乾燥大麻1トン

　貨物コンテナは、今年５月２６日にベトナム・ダナン港から大阪市の事業者宛てに発送され、６月５日に東京港に到着。コンテナには「備長炭」と書かれた１５００箱の段ボールが積まれていて、このうちの段ボール２００箱に約１トンの乾燥大麻が約５キロずつ小分けにされていた。違法薬物の一度の押収量としては過去最大。

　東京税関のX線検査などで密輸が発覚。「コントロールド・デリバリー」（泳がせ捜査）で運搬先の栃木県内の資材置き場を特定した。同部は３人の認否を明らかにしていないが、背後に国際的な密輸グループがあるとみて調べを進めている。