国家公安委員会は、特定抗争指定暴力団・絆會の本部事務所について、新たに大阪府寝屋川市香里北之町の建物を本部事務所(主たる事務所)に認定した。
新たに認定された「絆會」本部事務所
絆會本部事務所を巡っては、当初は兵庫県尼崎市のビルとされていたが、暴追センターが使用差し止めを申し立て、2018年9月に神戸地裁が使用を禁じる仮処分を出し、その後、民間事業者がこの土地、建物を購入して2021年12月に解体。2023年7月に大阪市中央区のビルが新たな本部事務所と認定されたが、このビルについても同様の動きがあり、2024年12月に民間へ売却されている。
「指定暴力団」として規制するには本部事務所の特定が必要で、警察当局は本部事務所の建物解体や売却によって流転を繰り返してきた絆會の新たな本部事務所の特定を進めていたが、組員の動向を見極めた結果、もともと絆會系四代目鈴秀組傘下事務所だった建物を、本部事務所として使用していると判断した。
今後、警察当局は暴力団対策法に基づく事務所の使用制限などを検討する。また、近隣住民に代わって「暴力追放推進センター」が代理訴訟制度で事務所の使用差し止めを求める訴訟を起こす可能性もある。