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大阪府警は4日午前10時前、今年4月に愛知県を拠点とする匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)「ブラックアウト」のメンバーらが、大阪市中央区に凶器を準備して集まったとして逮捕された事件で、「ブラックアウト」の後ろ盾とみられる特定抗争指定暴力団・六代目山口組系三代目弘道会傘下「十一代目紙谷一家」の本部事務所を捜査員ら約30人態勢で家宅捜索した。
紙谷一家を家宅捜索
「ブラックアウト」を巡っては今年4月28日深夜、何らかの金銭トラブルから抗争状態にあったとみられている大阪府内を中心に活動する別の匿名・流動型犯罪グループのメンバーを襲撃するため、リーダーのタキワキ・マサキ・ラサイ容疑者(21)=フィリピン国籍=ら複数のメンバーが、中央区宗右衛門町で駐車中の車内に、竹刀、木製バット、金属バット、斧、バール、金槌、金属製パイプ、スタンガン、催涙スプレー、模造刀、木刀などの凶器を準備して集まったとして、これまでに14人のメンバーが凶器準備集合などの容疑で逮捕されている。
タキワキ容疑者はSNSを通じてメンバーを集めていて、敵と味方の判別をするために、白色の養生テープを配って、足や腕に巻くように指示をしていたという。
ブラックアウトは2024年9月に立ち上げられ、当初のメンバーは10人程度だったが、暴走族や愚連隊の元リーダー、末端メンバーを含めると構成員は100人規模まで拡大していてたが、リーダーのタキワキ容疑者は逮捕後の6月10日付けで、「これまでさまざまな違法行為を繰り返してきた。今回、大阪府警本部捜査第四課に逮捕されたことで、メンバーの将来を考えると本日付で解散することとした」などと書かれた解散届を大阪府警と愛知県警に提出していた。
府警は、この解散届は公的なものではなく解散の確証がないとして、今後もブラックアウトの動向を注視していくとともに、徹底して捜査を進めていく方針で、今回の家宅捜索で紙谷一家とブラックアウトの関係性など実態解明を進めている。