中学生らを「受け子」にした特殊詐欺事件 道仁会本部事務所を家宅捜索

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　福岡県警や警視庁などは２７日午前、複数の高齢者が現金をだまし取られた特殊詐欺事件で、「受け子」のリクルーター役の指定暴力団・道仁会傘下組員・川島魁斗容疑者（２３）と、中学生を含む福岡県内に住む１５歳～２０歳の男女５人が詐欺などの疑いで逮捕された事件を受け、詐欺容疑で道仁会の本部事務所を捜査員など約３０人態勢で家宅捜索した。

道仁会本部事務所を家宅捜索

　川島容疑者らは共謀して今年１月、東京、神奈川、埼玉の高齢者３人から、合わせて現金６７０万円をだまし取るなどした疑いが持たれている。

　川島容疑者は「袋をもらって、知らない人に渡すと最大１００万円もらえる」などと言って、中学生や専門学生らを「受け子」に勧誘し管理していて、断ろうとすると「危害を加える」などと脅迫していた。

　受け子をした中学生らは犯行後に警察に出頭するなどしたが、川島容疑者は１月に少年の友人グループを公園に呼び出し、少年が受け子を離脱したことに言いがかりをつけて殴る蹴るなどの暴行を加えた上、ナイフを突きつけ「賠償金を払え」などと要求。少年の友人の手をナイフで切りつけてケガを負わせた上、「逃げたら殺す」などと脅し、車で連れ回し監禁したとして逮捕、起訴されている。

　警察は、道仁会の組織的な関与があったとみて、余罪や他の共犯者の有無を調べるとともに、押収した資料を精査するなど全容解明を進めている。