熊本県警熊本東署は2日、熊本県熊本市在住の高齢男性に警察官などを装って電話をかけ、現金1000万円をだまし取ろうとしたとして、指定暴力団・稲川会傘下幹部・加藤剛容疑者(55)=神奈川県横浜市緑区北八朔町=を詐欺未遂の疑いで逮捕した。
熊本県熊本東警察署
加藤容疑者は仲間と共謀して2024年10月1日から12日の間に、警察官や金融庁職員を装って熊本市内の男性(74)に電話をかけ、「あなたの口座から反社会勢力の口座に資金が流れていて逮捕状が出ている。口座から現金を引き出し紙幣番号を確認する必要がある」などとウソを言い、現金1000万円をだまし取ろうとした疑いが持たれている。
男性が詐欺に気付いて警察へ相談し、同署はこの事件で’’だまされたフリ作戦’’を行って「受け子」の男(当時44)=千葉県千葉市=と、近くにいた「監視役」の男(当時54)=横浜市=を逮捕していた。同署のその後の捜査から、事件の「指示役」とみられる加藤容疑者の関与が浮上した。
同署は「捜査に支障がある」として加藤容疑者の認否を明らかにしていないが、秘匿性の高いアプリなどを使って加藤容疑者が犯行の指示を出していたとみて、ほかの共犯者や余罪について調べを進めている。