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酒に酔った路上仮睡者から盗んだカードを転売目的で不正使用 山口組系弘道会傘下幹部らを逮捕

 神奈川県警は25日、酒に酔って路上で寝込んだ人から盗んだクレジットカードを買い取り、不正に使用したとして、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系三代目弘道会傘下幹部・新海善文容疑者(56)=神奈川県横浜市中区=と、40代から50代の男3人を詐欺と組織犯罪処罰法違反などの疑いで再逮捕した。

神奈川県公安委員会

神奈川県公安委員会

 新海容疑者は共犯者と共謀して2024年6月30日、前日の夜~当日未明に横浜市中区の公園で酔って寝ていた男性(58)から盗んだクレジットカードを使用して、横浜市や川崎市の量販店や質屋など3店舗でネックレスなど4点(約184万円相当)を購入し、騙し取った疑いが持たれている。

 新海容疑者らは、酒に酔って路上で寝込む人を「マグロ」、寝込んだ人から金品を盗む実行役を「マグロ漁師」、「マグロ漁師」が盗んだカード類などを買い取り、不正利用したり転売する実行役を「処分屋」と呼び、それぞれ役割を分担していた。

 横浜市内の歓楽街では2023年の夏頃から、酒に酔って路上などで寝ている人から財布やスマホを盗む「仮睡者狙い」の窃盗事件が相次いで発生していて、新海容疑者らは、これらの窃盗事件の「実行役」からカード類を買い取って不正に使用し、購入した商品の転売を繰り返していたとみられている。

 2023年10月に横浜市内で、動画の生配信中に路上で寝込んだ男性が、スマートフォンなどを盗まれる事件が発生。盗んだ男らは配信が続いている状態のスマートフォンなどを持って逃走したため、上位の人物に報告に行く様子がそのまま生配信されていた。

 この事件で県警は2024年2月、実行役の「マグロ漁師」として40代から50代の男3人を窃盗容疑で逮捕。3人の自宅や関係先などの捜索で、盗品とみられる456人分の他人名義のカード類などが押収された。この男らの供述から、新海容疑者らのグループの関与が浮上した。

 売却などで得た金は新海容疑者が一括管理して分配していて、県警は新海容疑者がこのグループの「指示役」とみて、余罪や他の共犯者を含めグループの全容解明を進めている。

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