埼玉県警繁華街・歓楽街総合対策本部(保安課)と川口署は30日、営業禁止地域で営業していた店舗型風俗店から「みかじめ料」名目で現金を受け取ったとして、指定暴力団・住吉会系十代目武州前川一家傘下「三代目金田会」幹部・阿部仁史容疑者(47)=埼玉県川口市並木1丁目=を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)の疑いで逮捕し、関係先として武州前川一家の本部事務所を家宅捜索した。

阿部仁史容疑者(47)
阿部容疑者は今年8月28日、埼玉県川口市西川口1丁目の営業禁止地域内で営業する店舗型風俗店「グリーンサウナ」が違法営業と知りながら、従業員から「みかじめ料」名目で現金1万円を受け取った疑いが持たれている。県警は「捜査に支障がある」として認否を明らかにしていない。

違法店舗型風俗店「グリーンサウナ」を捜索(今年9月)
県警は、同店の経営者ら5人を風営法違反(禁止区域営業)などの疑いで逮捕していて、その後の捜査から阿部容疑者がみかじめ料を受け取っていたことが判明した。この風俗店は1年間でおよそ1億円以上の売り上げがあったとみられ、阿部容疑者らは毎月1回、これまでに総額100万円ほどを受け取ったとみられている。
県警は、他の店からも「みかじめ料」を受け取っていた可能性があるとみて、家宅捜索で押収した資料などをもとに武州前川一家の組織的関与など調べを進めている。