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最高裁判所第3小法廷(林道晴裁判長)は20日までに、2011年に福岡県北九州市で建設会社会長を射殺するなど、7つの事件に関与したとして、殺人や傷害、放火などの罪に問われている特定危険指定暴力団・工藤會系「六代目田中組」幹部・中西正雄被告(59)の上告を棄却した。これにより中西被告は無期懲役が確定した。
最高裁判所
中西被告は2011年、他の工藤會系組員らと共謀して、北九州市小倉北区で建設会社の会長・内納敏博さん(当時72)が射殺された事件や、2014年の歯科医師襲撃事件など、7つの事件に関与したとされる。
2022年9月28日の一審・福岡地裁は、「中西被告が建設会社会長に拳銃で2発を発射し、うち1発を首に命中させ殺害した」と認定した上で、「暴力団組織が組織的、計画的に一般市民を射殺し、刑事責任は極めて重い」と指摘。他の6つの事件でも重要な役割を果たしていたとして、中西被告に無期懲役を言い渡した。
2023年12月5日の二審・福岡高裁も一審の無期懲役の判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。その後、中西被告側が上告していた。