岡山県警井原署は29日、工事代金を巡るトラブルを発端に暴力団の威力を示して建設会社役員を脅迫したとして、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系二代目若林組傘下「石心会」会長・小西亨司容疑者(58)=岡山県倉敷市真備町川辺=と、建設業の男(58)=岡山県矢掛町中=の2人を暴力行為等処罰法違反の疑いで逮捕した。

岡山県井原警察署
建設業の男は、矢掛町の建設会社役員の男性(67)と工事代金を巡ってトラブルになった事で、下請け工事への参入を拒否されることを阻止しようと考え、今年5月30日ごろに男性会社役員に対し、「暴力団じゃけえ、出だしたら止まらんようになるけぇ」「僕が間に入ってまとめるけぇ、波風がたたんだけの話ですよ」「事務所に火ついても知らんすよ」などと、小西容疑者の名前を使って脅迫した疑いが持たれている。
5月30日以降、小西容疑者から建設会社に複数回電話があったことから、9月12日に男性会社役員が警察に相談し、その後の捜査から2人の容疑を特定して逮捕した。
調べに対し小西容疑者は「身に覚えがない」、建設業の男は「脅したつもりはない。幹部の男の名前を出したかどうかはっきり思い出せない」と容疑を否認していて、同署は当時の詳しい状況などを調べている。