東京拘置所内で26日、2003年に群馬県前橋市で起きた前橋スナック乱射事件などで死刑確定後、別の2人の殺害に関与したことが明らかになったとして、改めて殺人罪に問われた元指定暴力団・住吉会系十三代目幸平一家傘下「矢野睦会」会長・矢野治死刑囚(71)が死亡した。自殺とみられ、法務省が詳しい状況を調べている。

東京拘置所
確定判決によると、矢野死刑囚は矢野睦会元幹部の小日向将人死刑囚(50)と山田健一郎死刑囚(53)に、当時対立していた指定暴力団・稲川会系「七代目大前田一家(解散・家名抹消)」本部長で「後藤組」の後藤邦雄組長の殺害を指示。
2003年1月25日午後11時半ごろに前橋市三俣町のスナックで、実行役の小日向死刑囚と山田死刑囚の2人が店内などで拳銃を発砲し、一般客の市民ら3人と店の前にいた護衛役の組員1人を射殺し、後藤組長ら2人に重傷を負わせた。
2004年2月に首謀者とされる矢野死刑囚と実行役とされる小日向死刑囚が逮捕され、もう1人の実行犯として指名手配されていた山田死刑囚も同年5月に逮捕された。
この乱射事件は、2001年8月に東京都葛飾区で営まれた住吉会系幹部の通夜の最中に、住吉会系組員を装った大前田一家幹部2人が住吉会系住吉一家傘下「向後四代目」と、「滝野川一家七代目」総長を射殺した事件が発端とされる。
稲川会は、住吉会側に大前田一家の「家名抹消」などを伝え、両組織は手打ちとなったが、幸平一家上層部などが大前田一家の元組長らへの報復を計画し、幸平一家傘下の矢野睦会が中心となって事件を引き起こした。