警視庁少年事件課は22日までに、2024年3月に東京都台東区上野の貴金属店で、ネックレスなどを試着したまま逃げて盗んだとして少年ら6人が逮捕された事件で、新たに犯行の指示役とみられる指定暴力団・住吉会傘下組員・池田英幸容疑者(24)=東京都日の出町平井=と、無職・徳永慶太容疑者(27)=住所不定=の2人を窃盗の疑いで逮捕した。

左=池田英幸容疑者(24)・右=徳永慶太容疑者(27)
池田容疑者ら2人は共謀して2024年3月8日、上野の貴金属店内で店員の隙を見て純金製のネックレスとペンダント(販売価格計121万円相当)を試着したまま逃走して盗んだ疑いが持たれている。
この事件を巡って警視庁は、客を装ってネックレスを試着しそのまま逃走した少年や受け取り役の男ら4人の実行役と、指示役の男2人の10代~20代の男6人を逮捕していて、池田容疑者らは指示役の男2人に、上野でネックレスを盗むよう指示した最上位の指示役とみられている。逮捕された少年ら6人の供述などから、池田容疑者らの関与が浮上した。
少年らに電話で指示した男との間には借金を巡るトラブルがあり、男と知人関係だった池田容疑者らが借金の返済のために、少年らに盗みをするよう脅したとみられている。
調べに対し、池田容疑者は黙秘し、徳永容疑者は容疑を否認しているが、警視庁は、池田容疑者らが他にも上野の貴金属店で同様の窃盗に関与していたとみて、引き続き調べを進めている。