「規約破った」と言いがかりをつけ車内に監禁 スカウトグループ「ナチュラル」メンバーら3人逮捕

　警視庁は１９日までに、フィリピンから帰国した男性を路上に止めた車に監禁したとして、いずれも国内最大規模といわれる風俗スカウトグループ「ナチュラル」のメンバー・山阪恵斗容疑者（２６）＝住所不詳＝ら男３人を逮捕監禁と強要の疑いで逮捕した。

警視庁本部

　山阪容疑者ら３人は共謀して今年６月１９日午後８時２５分ごろ、羽田空港でナチュラルメンバーの男性（２６）を取り囲み、「久しぶり。なんで連絡ばっくれてるんだよ」などと言いがかりをつけてスマートフォン２台を取り上げた上、第３旅客ターミナルビル前の路上に止めたレンタカーに連れ込み監禁した疑いが持たれている。

　パトロール中の警視庁東京空港署の署員が、空港に停まっていた車のドライブレコーダーがマスクで隠されていたことを不審に思い、職務質問したところ、男性が車内から逃げ出し、助けを求めたことで事件が発覚した。警視庁は３人の認否を明らかにしていない。

　男性はフィリピン旅行中に、３人とは別のメンバーから「薬物か詐欺やっているんじゃないか」と電話があり、帰国日を伝えたところ山阪容疑者らに空港で待ち伏せされたという。男性の薬物などへの関与は確認されていない。

　「ナチュラル」では、警察の捜査を受けることで内部情報が漏れることを警戒し、規約で薬物や詐欺を禁止していて、警視庁は男性がグループ内の規約に違反した疑いをかけられ、制裁を受けたとみている。

　警視庁は、ほかにも関与した仲間がいるとみて行方を追っている。