◀関連記事
警視庁などは29日までに、特殊詐欺事件で高齢者から現金をだまし取った「受け子」グループの統括役とみられる、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系五代目國粹会傘下「九代目信州斉藤一家」若頭で、「五代目藤井組」組長・小根澤拓也容疑者(41)=長野県諏訪市末広=と、いずれも長野県松本市の職業不詳・宮下陸容疑者(24)、会社員・古川智哉容疑者(25)、会社員・照屋玲奈容疑者(25)の男女4人を詐欺容疑で逮捕した。
小根澤拓也容疑者(41)
小根澤容疑者ら4人は共謀して2024年10月23日~25日、医者や息子を装って東京都内の男性(90代)に、「のどに腫瘍ができて声がかすれている」「検査時に忘れたポーチに取引先から入金があるカードを忘れた。現金が必要」などとウソを言い、現金300万円をだまし取った疑いが持たれている。
小根澤容疑者と宮下容疑者は2024年10月中旬、長野県北安曇郡内のアパートの敷地で、面識のある男性(20代)に殴るなどの暴行を加えたうえ、現金が入ったバッグを奪って走行中の車に監禁。また同日、別の面識のある男性(20代)を松本市内の駅の構内で脅し、バックを奪ったうえ、走行中の車に監禁したなどとして、今年4月に長野県県警に強盗と逮捕監禁の疑いで逮捕されていた。
警視庁は、小根澤容疑者らが関与する詐欺グループによる被害は、2024年10月に少なくとも高齢者5人から計約1千万円に上り、このほか同様の手口による詐欺の被害者は約80人、被害総額はあわせて約3億円に上っていて、関連を調べるとともに余罪や共犯者など引き続き捜査している。