風俗店から「スカウトバック」受け取り 東海地方最大のスカウトグループ「ラッシュ」幹部ら3人を逮捕

　愛知県警は、キャバクラや性風俗店などから「スカウトバック」と呼ばれる紹介料を受け取ったとして、愛知県名古屋市の歓楽街・錦三などを拠点に活動する東海地方最大規模のスカウトグループ「ラッシュ」の幹部・日下慶洋容疑者（３１）＝名古屋市中区＝と、向井太一容疑者（２６）＝中区＝、会社員・対馬健矢容疑者（３１）＝名古屋市＝の男３人を組織犯罪処罰法違反の疑いで逮捕した。

愛知県警察本部

　日下容疑者ら３人は今年５月と６月の２回にわたり、名古屋市千種区の風俗店から「スカウトバック」と呼ばれる女性２人の紹介料５万６０００円を受け取った上、ポーツ選手に似せた架空名義の領収書を発行して犯罪収益を隠した疑いが持たれている。

　県警は３人の認否を明らかにしていないが、性風俗店に女性を紹介すること自体が法律で禁止されているため、スカウトバックの受け取りを隠蔽しようとしたとみている。

　「ラッシュ」は東海地方では最大規模のスカウトグループで、錦三や栄地区を中心に繁華街などで女性に声をかけ、違法に性風俗店などの仕事を紹介するグループで、キャバクラや性風俗店など１００店舗以上に女性を紹介し、女性の売上の１０％から１５％を店から受け取っていた。

　ラッシュはスカウトバックなどで月１５００万円から多いときは月３０００万円以上の収益があったとみられ、グループの実態の解明を進めるとともに、暴力団の資金源になっていたとみて金の流れなどを詳しく調べている。