愛知県警捜査4課は28日、名古屋市の風俗グループから用心棒代を受け取ったとして、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系三代目弘道会幹部で、「三代目高山組」組長・南正毅こと篠田正樹容疑者(47)=名古屋市南区要町2=と、高山組幹部で「三代目矢嶋総業」幹部・六車武士容疑者(36)の2人を愛知県暴力団排除条例違反の容疑で逮捕した。
愛知県警察本部
篠田正樹容疑者らは今年3月25日、愛知県大府市の路上で風俗グループの実質的経営者の男性から「用心棒代」名目で現金約64万円を受け取った疑いが持たれている。
篠田容疑者は別の暴力団排除条例違反の罪で実刑判決が確定し収監中だったため、現金は同容疑で逮捕された六車容疑者が直接、風俗グループ側から受け取っていた。
用心棒代は十数年前から受け取っていたとみられ、今回受け取った用心棒代は名古屋市中区錦三のキャバクラ店6、7店舗分で、2017年10月以降に少なくとも約1900万円を受け取っていたとみられる。
この風俗グループは愛知県内のキャバクラなど約20店舗を束ねる従業員約1000人規模の名古屋市内最大の組織で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う愛知県と名古屋市の休業要請協力金50万円をだまし取ったとして、グループの幹部らが詐欺罪などで起訴されている。
県警は、用心棒代が弘道会の資金源になっているとみて、余罪など捜査を進めている。