2024年10月10日
静岡地裁浜松支部(高島由美子裁判官)で15日、2023年の「浜松まつり」などで露店の出店権をだまし取った罪に問われている、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系二代目國領屋一家傘下組長(73)=浜松市浜名区小松=の妻(69)と、「静岡県西部街商協同組合」元理事で露天商の男(54)=浜名区横須賀=の判決公判が開かれ、2人にそれぞれ懲役1年・執行猶予3年の判決を言い渡した。
静岡地方裁判所浜松支部
2人は2023年の「浜松まつり」と「遠州はまきた飛竜まつり」で、露店の実質的な経営者の夫が國領屋一家傘下組長である事を隠して、「静岡県西部街商協同組合」理事だった露天商の男が露店の出店許可を申請し、出店権をだまし取った罪に問われている。「出店申込書」「誓約書」「本人確認書」などの許可申請書類は、露天商の男が同組合を介し、祭りの実行委員会に提出していた。
判決で高島裁判官は、2人とも職業的かつ常習的に同じような行為を行う中での犯行であり、それぞれ重要な役割を果たしていたと指摘。一方で、2人に前科がなく、反省の弁を述べていることなどから両被告に対し、懲役1年・執行猶予3年の判決を言い渡した。
同支部は今年4月10日付で、露店の実質的な経営者で夫の國領屋一家傘下組長を不起訴処分としていて、処分の理由を明らかにしていない。