熊本県警は12日、SNSで詐欺事件の「受け子」や「出し子」を募集して「闇バイト」を募ったとして、指定暴力団・道仁会系幹部・西村達哉容疑者(27)=住所不定=が逮捕された事件で、道仁会の本部事務所を捜査員ら35人態勢で家宅捜索した。
道仁会本部を家宅捜索
西村容疑者は今年10月10日ごろから20日にかけて、SNSに「短期間で高収入、やりたい人いたら連絡ください」という趣旨の投稿をし、詐欺事件でキャッシュカードを受け取る「受け子」や現金を引き出す「出し子」を募集した疑いが持たれている。
県警は今月1日に「短期間で高収入」などとSNSに書き込んで「闇バイト」の勧誘をしたとして熊本市内の男子高校生(16)と姉(18)を逮捕していて、その後の捜査から西村容疑者が「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」の中で、「闇バイト」などで実行役を勧誘するリクルーターのグループを取りまとめをしていたとして、職業安定法違反(有害業務目的労働者募集)の疑いで逮捕していた。
県警は、道仁会本部の家宅捜索で段ボール2箱分の資料を押収し、道仁会の組織的関与の有無や、詐欺グループの実態などを詳しく調べている。