東京都内で29日夜から30日未明にかけて、多額の現金が入ったスーツケースを運んでいたグループが、何者かに襲撃される事件が相次いだ。
29日午後9時半ごろ、東京都台東区東上野1丁目付近の路上で、中国籍の男性(40代)が日本人と中国人の男女5人とスーツケースを車に積んだところ、3人組の男らに催涙スプレーのようなものをかけられ、運んでいたスーツケース3個を奪われる事件が発生。スーツケースには現金4億2300万円が入っていたという。

東京都台東区東上野の現場付近
事件当時、周囲には現金の運搬役など7人がいて、うち1人は「貴金属店から預かった日本円を羽田空港から香港に運び、香港ドルに両替する仕事をしている」などと説明していて、情報を得た何者かに運搬するタイミングを狙われたとみられる。
襲撃したのは3人組の男とみられ、長野ナンバーの軽乗用車で逃げる途中、通行人の男性に軽傷を負わせるひき逃げ事故を起こし、別の人物が運転する暴力団関係者名義のミニバンに乗り換えたとみられている。軽乗用車はひき逃げ現場から南約540メートルの路上近くで発見された。

乗り捨てられていた軽乗用車
また、30日午前0時10分ごろには、東上野から約18キロ離れた羽田空港第3ターミナルの駐車場で、4人の日本人グループが、車内で紙袋とリュックに入れた現金1億9000万円をスーツケースに詰め替える作業中、車から降りた男性(50代)が横付けしてきた車から催涙スプレーを噴射され、ハンマーで車の窓をたたくなどして現金を奪われそうになる強盗未遂事件も発生。
襲撃したのはいずれも20代~30代くらいの4人組とみられ、男性らが抵抗したため何も奪わずそのまま白い乗用車で逃走した。襲われた4人は「両替の仕事をしていて香港に行くところだった。ゴールド(金)の売買で得た現金が奪われそうになった」と話している。
被害者4人のうち2人は、そのまま現金を持って香港行きの便で出国した。香港では30日午前に、日本から渡航した日本人男性2人が何者かに襲われ、現金5800万円を奪われる事件が発生しているが関連は不明。
2つの事件では被害者らがともに「現金を香港で両替する仕事をしている」と話したことや手口が似ていることから、警視庁は同一グループによる犯行の可能性が高いとみていて、強盗と強盗未遂容疑で2つの事件の関連や、逃げた人物の行方を調べている。