埼玉県警は10日、愛知県内の高齢女性から警察官を装って現金をだまし取ったとして、特殊詐欺グループの指示役とみられる無職・湯原章普こと一木章普容疑者(30)=茨城県古河市=を電子計算機使用詐欺などの疑いで逮捕した。
一木章普容疑者(30)
県警は、一木容疑者が指定暴力団・住吉会系「八代目共和一家」の本部事務所に複数回出入りしていたことが確認されたことから、11日に共和一家本部事務所の家宅捜索を行い、押収した資料などを分析して特殊詐欺グループとの関係などを調べている。
八代目共和一家本部を家宅捜索
一木容疑者は今年4月、愛知県名古屋市の女性(70代)の自宅に警察官を装って電話をかけ、詐欺事件の協力を求める内容のウソを言って、現金およそ100万円をだまし取るなどした疑いが持たれている。
一木容疑者は、特殊詐欺グループの指示役として「出し子」役を探すリクルーターに指示を出したり、スマートフォンや電車賃などの経費を渡していたとみられている。調べに対し、一木容疑者は「心当たりがありません」などと容疑を否認している。