特殊詐欺「受け子」「出し子」のトップや統括役 住吉会系「幸平一家」傘下組員2人を逮捕

　警視庁は３日までに、特殊詐欺の「受け子」「出し子」グループのトップや統括役とみられる、いずれも指定暴力団・住吉会系「十三代目幸平一家」傘下組員・野田浩輔容疑者（３６）＝住居不定＝と、高松紫恩容疑者（２５）＝住居不定＝を詐欺と窃盗の疑いで逮捕した。

高松紫恩容疑者（２５）

　野田容疑者は特殊詐欺の「受け子」「出し子」グループのトップで、高松容疑者は統括役だったとみられていて、２人は何者かと共謀して２０２３年１０月１０日、東京都北区の女性（８８）に区役所職員を装って電話をかけ、「還付金手続きのためにキャッシュカードを交換する必要がある」などとウソを言ってキャッシュカードをだまし取り、コンビニのATMから現金５０万円を引き出した疑いが持たれている。

　警視庁は、この特殊詐欺グループの受け子など犯行当時少年だった２０人をすでに摘発していて、野田容疑者と高松容疑者が、別の住吉会傘下組員を通じて少年らを特殊詐欺に関与させていた「匿名・流動型犯罪グループ（トクリュウ）」による犯行とみている。

　この特殊詐欺グループによる被害は２０２３年９月～２０２４年３月の間で、少なくとも首都圏の高齢者２７人、計約５千万円にのぼる。