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兵庫県警は27日、今年6月に兵庫県尼崎市の路上で男性(23)が暴行されたうえ車で連れ去られ、大阪府能勢町の民家で殺害された事件で、新たに特定抗争指定暴力団・六代目山口組系「二代目兼一会」幹部・徳重流星容疑者(33)と、職業不詳・曽野陽平容疑者(27)=住所不詳=を死体遺棄の疑いで逮捕した。この事件を巡る逮捕者は計12人となった。
兵庫県警察本部
2人は6月13日午前5時半ごろ、京都府南丹市の山中で、男性の遺体を乗用車から別の乗用車に載せかえ、同日午後7時45分ごろまでの間に高知県大豊町まで走行。さらに別の軽乗用車に載せかえ、同日午後9時~翌14日午前0時半ごろ、高知県大川村周辺に遺棄した疑いが持たれている。2人は京都府から高知県まで向かう運搬車両の準備、提供をしたとみられている。
男性は6月11日午後9時半ごろ、指定暴力団・二代目東組系「三代目赤松組」組員・三谷晃平容疑者(27)=大阪府豊能町=らに尼崎市大物町1丁目の路上で顔面や腹部を殴る蹴るなど暴行された上、無理やり車に乗せて連れ去られ、大阪府能勢町の家屋で左太ももを刃物で突き刺すなどして殺害され、高知県土佐郡周辺に遺棄されたとみられている。男性の遺体は未だ発見されていない。
県警は7月3日以降、男女10人を逮捕監禁や犯人隠避、証拠隠滅、死体遺棄などの容疑で逮捕していて、そのうち三谷容疑者ら4人を殺人容疑で再逮捕、送検している。監禁、殺害の現場とされる大阪府能勢町の民家では床板や壁紙がはぎ取られていて、証拠隠滅を図ったような形跡も確認されている。
兵庫県や大阪府にある旅券事務所の周辺の防犯カメラに、三谷容疑者らが出入りする姿が映っていて、一部の容疑者らが事件後にパスポートを申請して国外に逃亡しようとしていたとみられ、県警は、男性の遺体の発見を急ぎ、逮捕した12人の関係性など事件の全容解明を進めている。