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握りつぶそうとしたのは「用心棒代リスト」 弘道会傘下高山組若頭 起訴内容を認める

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 名古屋地裁で22日に、「暴力団排除特別区域」に指定されている名古屋の繁華街・錦三地区の風俗店から「用心棒代」を受け取った愛知県暴力団排除条例違反に問われた、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系三代目弘道会傘下、「三代目高山組」若頭で、「三代目矢嶋総業」組長・石原道明被告(55)=愛知県大府市共栄町7=ら2人の初公判が開かれ、石原被告らはいずれも「間違いありません」と起訴内容を認めた。

石原道明被告(55)

石原道明被告(55)

 石原被告は今年5月、名古屋市中区錦三丁目の風俗店から、用心棒代として2回にわたり合わせて現金6万円を受け取った、県暴力団排除条例違反の罪に問われている。

 石原被告らは5月9日と30日、名古屋市中区の路上で錦三地区のクラブ店長から「用心棒代」名目で現金計6万円を受け取ったとされる。石原被告は公判で使途について「組の運営資金に充てていた」と述べた。

草川洋明容疑者(44)

草川洋明容疑者(44)

 今回の事件は、貸金業法違反などの容疑で高山組幹部が逮捕されたことを受けて行われた高山組本部事務所の家宅捜索の際に、証拠となる記録媒体が見つかったのが端緒となっていた。

 検察側は、草川被告が捜査員の隙を見て握りつぶそうとした証拠品の記録媒体の中身を明らかにした上で、かつては別の組幹部が用心棒代を回収していたが、警察の取り締まりが厳しさを増したため、2016年10月ごろから組員ではない会社役員の男性被告(43)=同県田原市=に回収を依頼するようになったと指摘。

 県警が2019年10月に組事務所を家宅捜索した際にUSBメモリーを発見。「まちリスト」と題したエクセルデータが入っていて、飲食店数百店の名前と業種、所在地、電話番号が記されていた。錦三のクラブの欄には、石原被告が組長を務める傘下組織と「石」という文字が記載されていたとされる。

 クラブ関係者の供述調書によると「暴力団に用心棒をお願いし、見返りにお金を支払うことは常識だと思っていた」といい、売り上げ報告書には石原被告のイニシャルを取り「I様3万円」と記入されていた。

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