傘下幹部らの逮捕受け住吉会本部を捜索 逮捕直前の男性に暴行 取り調べ中に体調不良を訴え搬送後に死亡

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　埼玉県警は２５日、今年１０月に埼玉県草加市内の飲食店などで男性に暴行を加え、その後死亡させたとして、指定暴力団・住吉会傘下組織の代表（５３）＝草加市青柳５丁目＝と、同幹部（４２）＝住所不詳＝が傷害致死の疑いで逮捕された事件で、関係先として住吉会本部事務所を捜査員１６人態勢で家宅捜索した。

埼玉県警察本部

　この事件は今年１０月３１日午後１１時１５分ごろから約１５分間、草加市青柳７丁目の飲食店と同店駐車場で住吉会傘下幹部ら２人が、無職の男性（当時４２）＝草加市青柳８丁目＝に対し腹部を踏み付けたり、背中を蹴るなどの暴行を加え、腹部内の内臓出血や肋骨骨折などの重傷を負わせ、その後、死亡させた疑いが持たれている。

　埼玉県警草加署に１０月３１午後１１時３５分ごろ、被害者の男性が関与する薬物事件の通報があり、警察官が現場の飲食店に駆け付け翌１１月１日午前０時１０分ごろに、男性を薬物事件への関与で現行犯逮捕した。

　その後、草加署でこの男性を取り調べ中、男性が体調不良を訴えたため救急搬送された。男性の腕や腹部にはアザがあり、搬送時には意識があったが、搬送先の病院で１日午前１０時５０分ごろに死亡が確認された。

　県警は、防犯カメラ映像などの捜査から男性が逮捕直前に暴行されていたことを確認。２人は４日午後に草加署に出頭して逮捕された。

　県警は共犯事件のため２人の認否や薬物事件の内容などを明らかにしていないが、男性は暴力団関係者ではないとみられ、幹部らと男性の関係性や暴行した動機など事件の全容解明を進めている。