神奈川県警サイバー犯罪捜査課と多摩署は4日までに、他人に成り済ました画像で不正に銀行口座を開設した上、カードローンを契約したなどとして、「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」の一員とみられる飲食店従業員・堀江拓美容疑者(28)=広島県広島市西区=を私電磁的記録不正作出・同供用などの疑いで逮捕した。

神奈川県警察本部
堀江容疑者は仲間と共謀して2025年4月、群馬県在住の男性ら2人の免許証を使ってオンライン上で金融機関の口座を開設し、カードローン契約した上で、男らが管理する口座に計80万円を送金、犯罪収益をマネーロンダリング(資金洗浄)した疑いが持たれている。 県警が同年5月、別事件の捜査で堀江容疑者の自宅を捜索した際に押収したパソコンから、複数人の成り済まし画像や、不審なアプリが見つかっていた。このアプリについて堀江容疑者は「顔認証専用アプリ」と説明しているという。
堀江容疑者はトクリュウの実行役とみられ、秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」を使い、他の人物と連絡を取りあって画像の加工役や身分証の入手役などを分担していて、県警は、本人確認時にこの「顔認証専用アプリ」を使用し、男性2人に成り済まして顔認証を突破したとみている。
今回悪用されたのは、身分証の顔写真とスマートフォンで自撮りするなどして申請者の顔を照合するものではなく、オンライン上で本人確認を完結させるタイプのもので、不正に入手した運転免許証の画像を金融機関側に送った上で、別の人物の顔を免許証の顔に見えるようアプリで偽装したデータを送信し、顔認証をすり抜けたとみられている。