千葉県警は10日、女性を性風俗店などに斡旋するスカウトグループ「ナチュラル」との関係解除を申し入れた、ソープランドの男性管理者を脅迫するなどしたとして、いずれもナチュラルのメンバー・渡辺尚人容疑者(28)=埼玉県戸田市下前2=と、南雲直哉容疑者(28)=住所不詳=の2人を脅迫の疑いで、この男性に付きまとい行為をしたとして、岡本啓作容疑者(43)=東京都北区東十条4=を県迷惑防止条例違反の疑いでそれぞれ逮捕した。
千葉県警察本部
渡辺容疑者と南雲容疑者は他の仲間と共謀して今年2月22日午後9時40分ごろ、「ナチュラル」から女性約10人の斡旋を受けていた、千葉県千葉市中央区にあるソープランドの男性管理者に対し、「家族いるんでしょ、知らないよ」「夜道に気を付けろ」などと脅迫した疑いが持たれている。
岡本容疑者は3月7日午前1時ごろから、同ソープランドから車で帰宅する管理者の男性を、約6キロにわたって車で付きまとった疑いが持たれている。
同日、男性が110番通報して事件が発覚し、県警は男性が撮影した容疑者の写真から捜査を進めていた。県警は「捜査に支障がある」としていずれの認否も明らかにしていない。
このソープランドは、2023年にナチュラル側から店舗のSNSに連絡を受け、女性約10人の斡旋を受けていて、「スカウトバック」として毎月、女性たちの売り上げの15%をナチュラル側に支払っていたが、「スカウトバック」を禁止する改正風営法の施行前に、男性が取引解除を申し入れたところ脅迫されたという。
「ナチュラル」は、女性を違法にスカウトして性風俗店などに斡旋するスカウトグループで、店舗側は女性斡旋の見返りとして毎月、女性たちの売り上げの数十パーセントを「スカウトバック」として支払う仕組みで、国内最大規模のスカウトグループともいわれている。